なぜ東京湾へ散骨なのか。東京湾再生への道

なぜ東京湾へ散骨なのか。東京湾再生への道

たくしどもの団体では主に東京湾で海洋散骨葬を執り行わせていただいております。

 

「東京湾」と聞くと、「汚い」「くさい」「魚も棲んでいない工業地帯」といったイメージを持たれている方も多いと思います。

実際、2020年の東京オリンピックに向けてお台場の水質汚染などが毎日のように報道されているのはご存じの通りです。

このような極悪な環境のなかに大切なペットの遺骨を散骨するというのはけしからん!とお怒りになられる方もおられるかもしれません。

また、そこまでいかなくとも心理的に抵抗がある方もおられるでしょう。

ただ、全部が全部マスコミ報道のように汚染された海域なのかというと、それには疑問符をつけざるを得ません。

『東京湾の海水浴場は、水質の悪化などから1950年代から次々と閉鎖に追い込まれた。1962年には葛西の海岸で遊泳禁止になったことでついに東京23区内の海水浴場はゼロになった』(「環境再興史 よみがえる日本の自然」石弘之著 角川新書刊)

ものの、水質の改善が認められ、2013年にはお台場から目と鼻の先にある東京都江戸川区の葛西海浜公園(葛西臨海公園)で東京23区では唯一の海水浴場が約50年の時を経てオープンしております(参照URL:https://www.j-cast.com/2013/07/15179414.html)。以来約20万人以上が毎年海水浴を楽しんでいるとのことです。

 

わたしも東京湾で釣り船の船頭を長年勤めてまいりましたが、たしかに東京湾には以前ほどの悪いイメージを持っておりません。

 

細かい話なうえ興味がない方にはまったく興味がないと思うのですが、昔と比べアサリやバカガイ(お寿司屋さんで「アオヤギ」と出される貝の正式名称です)、エビやカニ、アナゴ、海苔、ハゼやアイナメといった確実に減少したものたちや、アオギスのように絶滅したと思われるものももちろんたくさんおりますが、カレイやハマグリ、メバルやカサゴなど明らかに増加傾向にあるものも多いと感じます(これに関しては放流による部分も大きいと思いますし、わたしの感覚的なものですので漁獲量だけをみれば正しくないと思います)。

昔は夏の時期しか釣れなかったシロギスが今では一年中釣れるのもそうですし、外来種ではありますが「ホンビノス貝」という二枚貝は東京湾奥での環境があったのか近年爆発的に増殖し、いまでは千葉県の船橋市や市川市の重要な漁業資源となっております。

夏から初秋にかけては湾奥に「ワカシやイナダ」といったブリの幼魚や「鰆(サワラ)」が群れで入ってくることも珍しくなくなりましたし、わたし自身サワラの稚魚が江戸川放水路という汽水域で群れている光景を目撃したこともあります。

 

『2013年2月に横須賀港に4頭のイルカが現れ、15年5月には3~4頭のシャチが東京湾の千葉県富津市沖を泳いでいるのを、海上保安本部の巡視船が目撃した。2018年6月にはコククジラが神奈川の八景島沖で目撃された。このころ体長15メートルのザトウクジラが葛西臨海公園沖に出現。海ほたる沖などで何度も豪快なジャンプ(ブリーチング)を披露した』(前掲「環境再興史 よみがえる日本の自然」より)

 


 

は東京湾は世界中を見回しても珍しいほど魚種が豊富な海なのです。

近年はイルカやクジラの目撃報告も多く、わたし自身イルカの一種であるスナメリ(参照URLhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%8A%E3%83%A1%E3%83%AA)を何度か目撃しております。

『東京湾外から入ってくる表面の海の流れは、千葉県側から反時計回りに流れていますが、一方で黒潮の分流が東京湾の横浜側の海底に沿って入ってきます。そこへ、多摩川水系、荒川水系の河川の豊かな水が流れ込むことで、東京湾外からの海水と混ざり合い、豊富なプランクトンを生み出すことから、たいへん豊かな生態系を形成しています』(「都会の里海 東京湾」木村尚著 中公新書ラクレ刊)

 

東京湾で確認された魚種はじつに約700種類以上もいるそうです。

東京湾の総面積は約1380平方キロメートル。内湾の平均水深は約15メートルと比較的浅いのですが、外湾はいっきに600メートル以上まで水深が深くなります。そのため外湾ではタカアシガニやダイオウイカ、世界中の研究者が捜し求めるゴブリンシャークや高級魚として一躍有名になったノドグロ(アカムツ)などが棲息しているほか、湾のすぐ外では30キロ~最大100キロ以上にもなるキハダマグロが飛び跳ねていたりもします。

幻の魚「アカメ」が捕れたり(参照URL:http://akamenokuni.com/akamezatugaku.html)、全長5メートルものホオジロザメの死骸が漂着するなど(参照URL:http://www.shikoku-np.co.jp/national/life_topic/20051027000445)、東京湾にはまだまだわたしたちの知らない側面が多く残されております。

 

ただし、良いことばかりではないのも事実です。

冒頭でもあげたお台場の水質汚染の件もそうですが、夏から秋にかけて湾奥で発生する赤潮や青潮、青潮の原因となる貧酸素水塊の存在など、問題も多数残されております。

そのような問題はもちろん真摯に受け止め、文字通り東京を代表する海である「東京湾」とともに生きるため、一歩一歩ではありますが自然環境保護や環境改善活動に取り組んで参りたいと思っております。

また、逆説的ではありますが、今回のお台場の一件から2020年に向けて東京湾の改善が一気に進むことも期待しております。

 

皆様方が愛されるペットの魂が、きれいな大海原に還っていく  

それがわたくしどもの願いであり、挑戦だと思っております。

皆様方におかれましてもご理解ご協力賜れれば幸いでございます。


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